旅のルーマニア

ルーマニア旅行のための手引き

ルーマニアのカレーとラーメンについて


和食が日本の食べ物だとしても、毎日寿司や懐石料理を食べている日本人はそれほどたくさんいないでしょう。同じようにルーマニアをこう見せたいと願う人たちが、ルーマニア料理といえばサルマーレだなんだと説明したところで、実際にいわゆる正統「ルーマニア料理」を毎日食べるルーマニア人はほそれほど多くないのではないかと思うのです。(毎日ルーマニア風スープを取る人はいるかもしれませんが)。

日本の場合、明治時代以降に渡来したカレーやラーメンは和食のカテゴリーには入れられませんが、今や日本人の生活になくてはならない食事です。同じようにルーマニア人にとって伝統的とは言いかねるものながら、彼らが愛するB級グルメといえば、間違いなくミッチシャオルマだと思います。日本人にとってのカレーとラーメン、それがルーマニア人にとってのミッチとシャオルマだということを解説していこうと思います。

 

ミッチ(ミティテイ)

おそらくモノの本(ガイドブックなど)ではミティテイという名前で紹介されているミッチ(ミッチの指小辞がミティテイ)は、ルーマニアの伝統料理とは少し違うものです。どちらかというと近年開発された新しいメニューというイメージがあります。(パリで開催された第一回万博に出展するために急遽開発されたという話を聞いたことがありますが、真偽のほどは分かりません)。

 

ミッチのイメージ(マスタードたっぷり度が分かると思います)。

 

春から秋にかけて、ルーマニア人は野で山で海岸で、公園で庭先でミッチを焼きビールを飲むものと彼ら自身がそういうイメージを抱いています。催し物やフェルティバルがあれば、どこかでミッチが作られ売られていますす。ルーマニアの人々自身が抱く一般的なイメージは、ルーマニア人はミッチ(とビール)が大好きというイメージなのです。

さて、ではこのミッチをどこで食べるのかという問題を考えたいと思います。ちょっとしたレストランでミッチを出さないところはむしろ少ないでしょう。しかしだからといって、 Car’ cu bere で食べるのが一番ルーマニア的においしいかというと必ずしもそうではありません。(Car’ cu bere のミッチは不味いと言っているのではありません。むしろ逆で、実際のところ、 Car’ cu bereのミッチはガーリックソースを一緒に頼むと非常に美味しいです)。

わたしが「ルーマニア的に」とわけのわからない条件をつけたのは、次のような理由からです。すなわち、ルーマニア的にはミッチはそれほどお上品な食べ物ではなく、ビールを飲みながら豪快に食べる食べ物なのです。マスタードをべったりとつけて、爪楊枝を刺して食べる食べ物、それが本来あるべきミッチであると思っている人は多いはずです。

外国人がよく行くレストランで供される、ナイフとフォークを使って食べるミッチは、何かちょっと違うようなという違和感がなくもないのです。(ルーマニアの人もレストランLa Mamaでそのようにミッチを食べていたりもしますが)。

残念ながら街角のちょっとしたミッチ屋さんの多くは店を畳んでしまいました。おそらく客単価が高くなく、利益率が低かったのでしょう。実はそういう店のミッチが美味しかったので、本当に残念でなりません。

今ブカレストでミッチを食べるなら、催し物をしているフェスティバル会場(広場や公園内)か、ヘラストラウ公園内のいくつかのレストランなど、とにかく戸外で食べることをおすすめします。できればビールを飲みながら。

 

シャオルマ

よくテレビや新聞のジョークで、ルーマニア人の主食と言われるシャオルマは、実際ものすごい人気です。日本ではケバブ、フランスではサンドヴィッシュ・グレックと呼ばれているもので、シリア・レバノン・トルコあたりの食べ方が輸入されたようです。ルーマニアではリピエ(種なしパン)に野菜と肉を乗せて包む食べ方が最も人気があるようです。(コッペパンに肉を詰めるなど、ほかにもいろいろな食べ方がある)。

 

こちらはシャオルマ。(かなりのボリュームです)。

 

シャオルマがいつから食べられるようになったのか、はっきりとした年代は分かりませんが、21世紀になるかならないかのころから人気になった食品です。アメリカ風のハンバーガーと比べれば、ずっと人気のあるシャオルマ。この食べ物に関してのおすすめ店はいくつか具体的に挙げることができます。

 

Dristor Kabap

10年以上にわたるシャオルマ戦争の勝者。現れては消え、また別の店が現れるシャオルマ業界で、一貫して人気を保持し続けたのがDristor Kebap。値段が高めであるにもかかわらず、ルーマニアの多くのシャオルマ・ファンに愛されてきました。ルーマニア・シャオルマのスタンダードといっても過言ではありません。

元祖Dristor Kebapは地下鉄Dristor駅近くですが、最近は店の数も増え、旧市街(Centru istoric)にも1店あります。いずれの店も店内で食べる場合、アルコールは飲めません。(アルコールを出すと、イスラムのトルコ人・アラブ人が店に来なくなるためだと思われます)。

Dristor Kebapの位置はこちらでご確認下さい。(旧市街にある店舗が見つけやすいと思います)。

 

Spring Time

広報によれば、ルーマニアで最初のシャオルマを発売したのがこのSpring Time。レバノン系のファスト・フード店です。他の店のシャオルマに比べてボリュームが大きすぎないので食べやすいです。スタンダードなシャオルマに加えて、ときどき期間限定のレバノン風シャオルマを販売します。

Spring Timeのホームページはこちら。店舗がたくさんありますが、それぞれの住所はこちらでご確認下さい。

大学広場の脇にある店舗は昔からあるのですが、今となってはちょっと全体的に古臭い感じがするかもしれません。モールやショッピングセンターのフードコート内の店のほうが雰囲気はいいと思います。

 

コガルニチャヌ広場(P-ţa Kogălniceanu)の店(名前不詳)

ブカレスト工科大学・ブカレスト大学法学部・大統領府・オペラ劇場などから大学広場に向かうバスに乗り、大学広場より3つ前の停留所の目の前がシャオルマ屋。たいてい客の列ができています。

場所はここ。


この店の売りは値段です。巨大サイズ(uriaşa)と呼ばれるもので9レイ(270円)。それでも400グラムだか450グラムだかあります。ブカレストの他の店の半額くらいの値段です。列ができて当然です。

列に並ぶことはルーマニア生活の重要な一部です。統計上、ルーマニア人は全人生の中で何年か(年数忘れました)を並んだ列の上で過ごすらしいです。

味は可もなく不可もなくといったところでしょう。甘いソースか、辛いソースを選ぶのですが、辛いソースを選んでもかなり甘めです。(というか両ソースの違いがよく分からないです)。


6 Comments

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  1. 宜しくお願いします、来年春にルーマニアに移住予定です

    1. 佐々木様
      こちらにいらっしゃる際はぜひともご連絡下さい。
      marcu@danube.blue

  2. 初めまして(・▽・)4月の始めにルーマニアに旅行に行きます。ルーマニアについて調べていたら、このブログにたどり着きました。スゴく美味しそうです(≧∇≦)。ホテル代は別として、食費、観光地までの交通費など、1000ユーロで足りますでしょうか?4/2に着いて、4/10の深夜に出国です。ヨーロッパは初めてで、英語も片言程度なので、凄いビビってます(>_<)!Facebookで友達になった人にガイドしてもらう予定です。なにかアドバイスをいただけたら嬉しいです。

    1. 安藤様、コメントありがとうございます。
      まず食費についてですが、レストランで食事をしたとして、スープ・肉類・付け合せ(+水)で50レイ以下(1500円未満)で済むと思います。ビールが1杯7レイ程度(200円弱)、ハウスワインが1リットル500円くらいが相場かと思います。ファストフードは少し割高です。
      また交通費ですが、ブカレストからクルージュ・ナポカやティミショアラまで行くのに、電車・バスの交通費が100レイ(2700円くらい)程度のはずです。
      老人以外はある程度英語が通じます。
      ブカレストにいらしたら、とりあえず1回は、Caru’ cu bereで食事してみて下さい。メニュー・雰囲気・接客等、安定したクオリティを維持していると思います。飲み直しは、近くにあるアイリッシュパブSt. Patrickが人気店で、おすすめです。(ナチョスがおいしいです)。

      全体的に物価は安いので予算上の問題はないだろうと思います。

      1. 詳しく教えて下さり、ありがとうございます^ – ^!レストランでの食事は高くつきそうですね。食事より、風景や雰囲気などを楽しもうと思います。ありがとうございました(・▽・)!

      2. ルーマニアに行って来ました。友達の都合でブカレストだけで行動しましたが、綺麗だし、人も多過ぎないし。何より人の良さに感動しました(T ^ T)!一週間滞在するためにアパートを用意してくれて、宿代以外は全部ゴハンもビールもご馳走してくれて、ミチチのレストランにも連れて行ってくれて。月給は500ドルそこそこのはずなのに、一切僕にださせようとせず(;≧д≦)。礼儀として500ユーロ、お世話になる料金として、渡したら中々受け取ろうとしないので、お願いしますから!っと懇願してなんとか受け取ってもらいました(>_<)!しかも受け取る時も、申し訳ないと言わんばかりに涙を流しながら、ルーマニア人の生活の現状を話してくれました。長文すみません。ただ一つ、ほんとの人間の温かさを感じました(T ^ T)!

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